キレイな家を目指したい

物臭だけどキレイな家に住み続ける方法を模索しています

夜の国道で不自然に座り込んでいる人を発見したら、どうするのが正解なのか

 巷では女子大生が線路に転落した酔っ払いを背負って走って救出し、称賛の声が集まっている。確かにすごいし、自分だったら非常停止ボタンがあればそれを押す事くらいしか出来ないだろう。しかし二次被害の危険性を考えればそれだけでも十分なはずだ。皆が皆、咄嗟に線路に降りて救出活動が出来るわけではないし、それが出来なくても責められたりはしないし、責めてもいけない。事故の当事者であれば話は別だが、第三者にまで救護義務は発生しないのだから。

 とはいえ、それでも人は何かをしなければ、助けねばと考えるだろうし、助けたりもするだろう。私だって目の前で派手に転んだ小学生をそれなりに介抱したり、雪道で転んで起き上がれなくなっていた高齢者を夫と一緒に家まで送り届けたり、コンビニで店番していた時は10キロ超を歩いてきたらしい道に迷った認知症の高齢者を保護したりなどした事もある。こんなダメ人間でもこうなのだから、世の中ニュースにならないだけでいろいろ助けたり助けられたりしているのだろう。これが助け合い社会というものか(適当)。

 真面目に書こうと思っても息切れしてだんだん適当になっていきます。とにかくそんなわけなんですが、例えば夜の国道で座り込んでいる人を発見したらどうしますかね。事故が発生しているという状況でもなく、単に座り込んでいるだけ。十中八九、酔っ払いだろうかという場合。国道というのは正確には国道4号で、夜とはいえ交通量は多く、むしろ夜なので車の流れは速くてトラックなど80キロ以上で走行する車もちらほらいて、市街地ではなく民家も無ければ建物も無くて真っ暗、歩道も無い状況で路側帯すら存在しないという場所に、恐らく酔っ払いであろう人が不自然に座り込んでいたら。危険極まりない状況ですよね。今だからこそ状況を説明出来るけど、実際通り掛かった時なんか「え? 人? え? え?」なんて思う間に通り過ぎちゃうんですよ。なんか黒い影が見えるなぁなんて思いながら少し警戒して走ったって、全く動かない状態の人を人であると脳が認識するのなんて直前ですよ。そして、あっという間に通り過ぎてしまうのです。え、どうしよう。

 それで路肩に停車させようにも夜なのでとても恐い。昔、その近辺に店があって、路側帯の内側に車を停車させていたらそこに車が突っ込んできたという話を聞いた事があったので、余計に恐かったんですよね。確か近くにパーキングがあったはずと思えば反対車線で、しかも既に通り過ぎた後。というよりも交通量の多い夜の国道を横断なんて高速道路を横断するレベルの恐怖ですよ……。

 結局どうしたのかというと、回り道をして近くの脇道で停車して警察に通報しました。どうも他にも通報があったらしく、特に待つようになどの指示は無かったのでそのまま帰ってもよかったんだけども、もし警察が到着するまでの間に事故になっていたら、というよりもただの酔っ払いではなくて意識が無かったり心臓マッサージが必要な状況だったらと思うととてもそのまま帰る気にはなれず、意を決して行ってみたんですよ。そしたらいなかったわけです。ああ生きてたんだなと思うと同時に、どこかで事故に遭ってたらどうしよう、やっぱり最初に車停めて様子を見に行くべきだったのかなど、色々な思いが頭の中を駆け巡って、何というか罪悪感にも似た後悔の念が。

 とりあえず周囲を探してみようと車を走らせても見つからず、そのうちパトカーとすれ違ったので現場に行って事情を説明しようかと戻ってみたら、なんと最初に回り道をして停車した脇道まで歩いてきて座り込んでいたようで、パトカーと他にも車が停車しようとしていました。つまりそこでどうにか転回をして交差点付近まで行って待っていればよかっただけの話という……反対車線のパーキングに車を停めようと更に回り道をしたのが間違いだったというわけ。グダグダだなぁと思いつつも、とにかく生きてるようなので良かった、じゃあ帰ろうと家に帰ったのでした。通報以外に特に何もしていないのだけど、ドッと疲れたよ。

 それにしてもいつも思うのは、これ夫がいたからいいものの、一人だったら果たして話し掛けられるだろうかという事なんですよね。まず状況がよく分からないし、どんな人なのかも全然分からない。でも、これが街中でただの酔っ払いが転がっているだけというのならまだしも、路側帯も無い国道で座り込まれてたらたとえ酔っ払いだとしても放置するわけにもいかないだろうし。いやだから、冒頭で書いたとおりなんですよ。事故の当事者でもない限りは救護義務は発生しないのだから、通報しか出来なくてもそれでいいんですよ。そう自分に言い聞かせてみるものの、なかなか自分ではそう思えなかったりするんですよね……難しいです。