キレイな家を目指したい

物臭だけどキレイな家に住み続ける方法を模索しています

「価値観の合わない者が一緒に暮らす」という地獄

 一歩進んで三万六千二百九十八歩下がる。あるいは足元の地面がパカッと開いて落下。そんな心境。落ちながら「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」と叫び続けたい。とにかく、同居なぞ気の合う者同士でやってほしい。気の合う者でも大変だと言うなら、気が合わなければ地獄確定なのだから。

 というわけで。今日も今日とてツラい。今日も親と言い合いになった。事の発端はしょうもない。新米だ。我が家では田んぼを貸しており、そこで収穫された米を購入するという形を取っている。田んぼを貸している限り米が湧いてくるようなものかもしれない。実際は手続きやら何やらいろいろ(それはもう、いろいろ)あるのだけれども。とにかく、「秋口に米をまとめ買いしている」のである。玄米で6俵ほど。

 今年の稲刈りも終わったということで、先日、新米が届いた。それを親に言ったところ「新米! 食べたい!」と……なるのは仕方ない。しかし先に去年の米、古米を消費せねばならず、それならば朝食をパンから米に変更してどんどん古米を食べてくれと頼んだ。ちなみに古米は玄米で2袋(60キログラム)ある。つまり1俵。去年の読みが外れて余ったのだ。

 そんな「米食キャンペーン」を始めて3日目。まだ朝食を米食に切り替えてもいないのに「やっぱり朝からご飯はイヤだ」と言われた。正直、パンは食費が嵩む。安価なパンは美味しくないと言い、ハムも安価なものは嫌がる。ウィンナーは当然のごとくシャウエッセン。外国産の高いウィンナーは口に合わないらしい。チーズも同様。ジャムやハチミツは1000円以上するものでも平気で購入する。さすが一人で暮らしていたころに「月の食費5万円」を叩き出しただけはある。

 これらに関しては食費を別にすれば勝手にしてくれて構わないのだが、問題は人が食べているものにすらケチを付けること。これは本当にイヤな、いや、嫌な気分になる。自分ではそんなつもりは無いらしいが、昔は本当に酷かった。「よくそんなもの食べるね」とか言われた。いちいち人の食べるものにとやかく言わないでほしいと散々言ったおかげで最近は言われなくなったものの、時々顔に出るし口からもポロッと出ることがある。では今回、何を言われたか。

「昔の米は米粒が揃っていた」

 出た、懐古主義。というか今の米だって米粒自体は揃っている。揃っていなかったら混ぜ物をしていることになる。米が割れているのかと思ったが、実際に見ても割れているわけはもない。でも揃っていないと言う。じゃあ精米の問題ではないのか。削りすぎという話ではないのか。七分搗きにでもすればいいのか。そうでもないらしい。昔は米粒がもうちょっと大きかったとか言い始める。そりゃそうだろ品種が違うんだから。

 こんなことを「朝からご飯はイヤだ」とセットで言われたらどう捉えるか。「もっと良い米なら話は別だけど」と暗に言われているような気分になる。またか、と思うだろう。また食べ物にケチをつけるのかと。

 ここ最近の鬱屈と相まって苛立ちが募る。ちょっと何かを言えば舌打ちをし、物に当たったり強い言葉を使って萎縮させようとする親。子供の頃は怯えて反論しなかっただけなのに「こんなのだとは思わなかった」と言われる。ちょっと強く反論しただけで「虐めか」と言い、状況を改善させる気など全くないのに「じゃあどうすればいいの」と不貞腐れる。自分はこれまで私に何をしてきたのかなど忘れている。それを言えば「蒸し返すな」「いつまでそう思っているのか」と言われる。

 異常だ。頭がおかしい。普通じゃない。よく言われてきた言葉だ。だけど、私も父も母も兄も夫も、全員普通じゃないんだよ。それなのに自分は「普通」と思い込み、私にも「普通」を押し付けてくる。今ならハッキリ言える、それが嫌だったんだ。自分が世の中の平均、いわゆる「普通」と思い込んでいる人間と話が合うわけがない。自分の価値観が平均的かつ絶対的であり、違う意見を聞き入れる気も無い。自分の知識の範囲でしか思考できない、その知識の外の世界を認めない。指摘したところで逆ギレ。この先も改善が見込まれないのは明らかで、眼前には絶望が広がるのみ。

 自分が我慢すればいいだけの話なんだと思う。面倒臭いことを一切考えず、食べたものに関して「おいしかった」と呟くだけの人生にすればいいのだと思う。って、そうしたいのに横からケチ付けてくるのだからどうしようもないんだうわあああああああああああ!

 というわけなので同居は計画的にね。そもそも自分は親(つまり私の祖父母)と同居もしなかったし面倒も見なかったし何なら義実家にもほとんど行かなかったのにね。何でそれで私と同居したいと強く願ったんだか。自分なら上手くいくと思ったのか。傲慢だよそれ。