キレイな家を目指したい

物臭だけどキレイな家に住み続ける方法を模索しています

幼少期の記憶をほじくり返してみる

 子供のころの記憶は、あまり思い出せない。というよりも、人間の記憶は割といい加減なのであまり信じられないというほうが正しいかもしれない。記憶はある、でもそれが本当にあったことなのか。日記などの記録があれば事実であると証明できるだろうが、そんなものあるわけがないので分からない。人は都合よく記憶を書き換える、と言われたら何も信じられなくなるだろう。

 現に友人と話していると「……私、そんなことしてたのか」と思うことがある。大体は笑い話で済まされるのだが、たまに「その節はホントにすみませんでしたあ!」と土下座したくなるものも混ざっている。15年そこらの過去の話ですらそれなのだから、その倍以上も古い記憶など本当に信じられない。特に幼いころの記憶は本当にどうなんだろう。意外と全部夢だったりしてな。

 10歳くらいまでの私自身の記憶を引っ張り出してみると、そんなに嫌な思い出は無い。ちょっとボーッとしているだけの普通の子供、だったと思う。普通に友達と遊び、普通にケンカしたり泣いたり笑ったりなどしていた、とは思う。でも実際のところは小1のあたりでイジメか何かがあって、母が学校に直談判に行ったらしい。私にはその記憶が全然無い。だから記憶なんてものは信用できないと思っているわけで、でもまぁ嫌な記憶など忘れてしまったほうが幸せだろうなとも思っている。

 家庭での記憶はどうかというと、何かと怒られていた記憶も多いが、普通に楽しかった記憶も多く残っている。実際は兄の悪事がエスカレートしていって両親との諍いが激しかったあたりでもあるが、やはりその記憶はほとんど無い。後で母から聞いた話ばかりだ。ただ、一つだけ明確に覚えているのは、兄に激怒した父が包丁を持ち出したこと。さすがの兄も泣いて謝っていた。最悪の光景だった。

 あまり喋らないし休日はパチンコに行ってほとんど家にいなかった上に怒ると滅茶苦茶恐い父、怒ってばかりで般若の面に似ていると本気で思った母、遊び歩いてほとんど家にいない年の離れた兄。いやこれどう見ても楽しい記憶なんか無いでしょ、という面々。それでも楽しかった記憶があるなら幸い……なんだろうか。今思えば「何も知らずに生きていたのだなぁ」としか。全部夢だったらいいのにな、ホント。