キレイな家を目指したい

物臭だけどキレイな家に住み続ける方法を模索しています

布団(の記憶)がふっとんだ

 夫祖母は認知症です。だから夢の中と現実がごっちゃになってオリジナルワールドが形成されました。その中では夫母が鬼嫁になっていて、「『ババア!』と言われた!」と言うそうです。というか夫叔母には首を絞められたと言い、近所の親戚の人も何やら酷い事をしたと言い、隣の家は境界線の杭を抜いてずらしたと言い……もうね、向かうところ敵だらけみたいなんですよ、ばーちゃんワールドでは。なんてライトな感じで書いてもね、実際はみんな困ってます。頭抱えてます。参ってます。特に一緒に住んでる夫母が一番大変で、参ってダウンしてしまわないか心配で心配でしょうがないです。

 で。ここ最近のお題は「布団」。寒くなってきたから布団を出してくれと言うのですが、無い物を出せと言うのだから困るのです。多分、一休さんでも出せないと思う。そんな頓智でどうにか出来る問題ならとっくにやってるよ、寸劇込みで。何する気だ。

 何故、布団が無いかって、そりゃ誰も知らないのよ。夫母も知らないし、夫も知らない。昔の古い布団なのでとっくの昔に処分したんだろう、くらいの事しか知らないのに、夫母がどこかに持って行ったと思い込んでるからどうにもこうにも。恐らくは認知症の症状が出る前に物の整理をしていて夫伯母達が夫祖母の許可を得て処分したんじゃないかという話なのね。誰も黙って捨てるような事はしない、というか、そんな事するような家だったら納屋に物がギュウギュウに詰まるような事にはならなかったでしょうよねー。

 とにかく物を溜め込む総大将は夫祖母だったわけで、そんな夫祖母の布団が無いのであれば本人がどうにかしたか、夫伯母達が「これもう使わないから持ってっていいよね」みたいな話をして許可を得て処分したとしか思えない。ありえない。認知症の症状が出るまでは、そんな布団の「ふ」の字も出なかったんだけども、なんかスイッチ入っちゃったんだろうね。昔、自分で作った布団だから思い入れがあったんだろうね。それで布団に関する数十年の記憶が吹っ飛んで、まだ新しいし使えるんだと思い込んでるとか……ありえるなぁ。解体した小屋も「まだ建てたばかりなのに」と言って猛反対したんだっけな。実際は夫が生まれる前に建てられたものなのに。

 いやホント、物に執着ある人が認知症になってしまうと本当に本当に本当に本当に大変です。アレが無いコレが無いと大騒ぎします。挙句の果てには「泥棒に入られたのか」と言い出す始末……いや泥棒入ったって古布団なんか持って行かないよ。大昔ならまだしも、現代で古布団盗んでどうするんだって話だよ。お金になるどころか逆に処分料取られるよ。というのはさておき、お金が無いと騒いだ事は無いので、夫祖母の場合はお金よりも物に対する執着がすごいんでしょうね。「あーそうなんだー、布団無いんだー」でスルー出来ればいいんだけども、オマエがどこかにやったんだろと言われてる状態じゃ「あーそうなんだー」じゃねぇ……かといって「そうだよー捨てたんだよー」と言ってしまえば大炎上必至だし。「そんな事より野球しようぜ!」は、違うしなぁ。いや実際話題を吹っ飛ばしてしまうのは有りなんだけども、あまりにフンガフンガした状態だと気を逸らせないんだよね。というか、逸らせたとしてもしばらくするとまた同じ事を言いだすし。

 ホント、そのおかげで奔走して休日が丸一日潰れました。疲れました。でも夫母はその数百倍は疲れてるはずなのでどうにかしたいです。でも、どうすりゃいいんだかなぁ……。