キレイな家を目指したい

物臭だけどキレイな家に住み続ける方法を模索しています

とら、旅立ちました

 

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 数週間前から調子が優れませんでした。お腹にしこりを見つけたものの、検査に出したところ悪性のものではないだろうという見解で、実際、しこりは徐々に小さくなっていきました。だけど抗生剤が合わなかったのか元々弱っていたせいか、調子は徐々に、更に悪くなっていき、強制給餌も唸るほど嫌がるようになり、抗生剤をストップしても回復する事はなく、水を飲んでも吐くようになったので強制給餌を止め、病院に連れて行こうとした日の明け方に体調が急変し、そのまま息を引き取りました。

 9歳、寿命と呼ぶには少し早い。前日の夕方までは調子は悪いものの、何か私がすると興味を持って寄ってきていたのに。本当に、本当にあっという間だった。恐らく、しこり(膿)の件はトリガーに過ぎず、他に原因があったのだと思う。近年、夏になると何も食べなくなっていたし、食欲に関しては気分屋だったし、子猫の頃から鼻はほとんど乾いていたし、ものすごくやんちゃに見えても実際は小心者でビクビクしていたし、くろがいなくなった時は1年近く血尿が治らなかった。とても繊細な性格だったんだと思う。だから引っ越しも相当のストレスになっていたのだろう。見た目は元気でも、環境の変化に体が付いていけなくなったのかもしれない。引っ越さなければ、まだ元気だったのかなと、どうにもならない事を考えてしまう。何も出来なかった。ごめんね。そんな事ばかり考えてしまう。もしこれが自分じゃないなら「そんな事ないよ、やれる事はやってたよ。自分を責めないで」と言うはずなのに、自分だとダメだな。他に出来た事があるんじゃないのか、そればかり考えてしまう。

 

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 とにかく、とらは「やんちゃ」だった。どこにでも上がるし、どこにでも登る。子猫の頃は寝ている写真しか撮れないくらいだった。イタズラも沢山して手を焼いた。今では良い(?)思い出だけど、当時は相当頭を抱えたよね。

 

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 でも可愛かった。ものすごく可愛い猫だった。くまだってくろだって勿論同じくらいものすごく可愛いのだけど、とらは抜きん出て表情が豊かだったし、感情も豊かだった。カメラを向けられるのが嫌いだから、なかなか写真には残せなかったけど、何て言うか、私の中では「完璧なトラ猫」だった。非の打ち所の無い、完璧な猫。程良く野性味を残し、猫の可愛さを最大限に発揮した猫。自分でも何書いてるのか分からなくなってきたけど、とにかく可愛かった。可愛くて可愛くて仕方がなかった。何となく、このままずっと一緒にいられるような気がしていた。というより、別れがあるなんて思いたくなかった。考えたくなかった。

 

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 よくこうして毛布などに包まって寝ていたよね。Tシャツ頭から被せると、そのままゴロゴロゴロゴロ喉を鳴らして座ってたよね。最期も上の写真と同じ毛布に包まっていました。もう耳も聞こえないくらい衰弱し切っていたのに、最後の最後で私の声に反応して耳を私の方に向け、弱々しくゴロゴロゴロゴロ喉を鳴らして……うん、分かってる。それは別に私に対してというのじゃないのは分かってる。たとえ偶然でも、最後の最後で私の声を聞いてくれて反応してくれて、ほんの少しだけ救われた気がしたんだ。強制給餌で嫌な思いさせてごめんね。苦手な病院に何回か連れて行ってごめんね。嫌いな薬何回も飲ませてごめんね。ごめんねと伝えたかったから。伝えられたから。おやすみ。

(次からは通常の更新に戻ります)